オーラルフレイル予防・対策にボイトレが有効な話。

こんにちは。ボイスラボの植村典生です。

「オーラルフレイル」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?

「オーラル」は口のことで、「フレイル」は加齢により心身が老い衰えた状態を表しています。

つまり、硬い物が食べにくい、食事の時にむせる、口がかわくなど、加齢とともに食べたり飲み込んだりする働きが衰えてくることを言います。

虫歯などで健康な歯が少なくなってしまうと、しっかりと咀嚼をして食べることが出来なくなり、オーラルフレイルを起こしやすくなってしまうので、歯科医院などのポスターで知った方も多いかもしれません。

健康な歯を保つことは、オーラルフレイルに限らず、身体全体にとってとても大切なことですが、実はボイストレーニングも、オーラルフレイルや心身の健康にとても良い効果をもたらします。

 

普通に家やカラオケBOXなどで歌うのでも良いのですが、ボイスラボでは、喉仏周りの筋肉を積極的に鍛えることを重視しています。

それは、嚥下(食べ物を飲み込むこと)などにかかわる筋肉群もしっかりと鍛えることになり、誤嚥性肺炎などにかかるリスクをかなり軽減できます。

 

硬い食べ物が減り、2,3回噛んですぐ飲み込めるような柔らかい食べ物が多くなったことで、あごや口周りの筋肉が衰えやすくなりました。

また、サザエさんのように家に3世帯住んでいて「〇〇ちゃん走ったら危ないよ!」など孫と話せるような家族は珍しくなり、ご夫婦だけやお一人で暮らす高齢者の方が増えてきました。

大きな声を出す機会がどんどん減っています。

ご高齢の方に限らず、若いうちから、直接電話や対面で話をせずに、メールや、チャット、LINEなどでコミュニケーションを済ませることの方が多くなってきました。

大きい声どころか、声自体を使う機会が昔と比べて、どんどん減っています。

 

つまり、食べることに関しても、声を出すことに関しても、

口や喉をしっかりと使う機会が急激に減っているのです。

このままの調子で進んでゆくと、オーラルフレイルに悩む人はどんどん増えてゆき、社会的に問題になってゆくと思われます。

私は、高齢者の方にコーラス、カラオケなど歌を歌う機会を多く持ってもらうことがとても大切だと感じています。

実際に一時期、あるデイサービスセンターでボイストレーニングを行っていたことがあり、その思いはとても強くなりました。

高齢で身体の諸機能が衰える中、歌が果たせる役割はかなり大きいと感じました。

若い頃に聞き馴染んだ曲を大きな声で歌うことで、口や喉、呼吸系の筋肉も、心も大きく動かすことが出来るのです。

 

オーラルフレイル予防のための口腔体操や表情筋のトレーニングなどが色々と提唱されていますが、効果があると分かっていても、毎日何年も欠かさず続けるのはなかなか難しいでしょう。

まして、年老いてからやろうと思っても、なかなか難しいのが現実です。

 

しかし、歌や声を出すことが好きな方(もしくは逆に声に苦手意識があって、もっといい声になりたいと思っている方)にとっては、ボイストレーニングは楽しく続けやすく、且つ、とても効果が高いものです。

そして、ボイスラボに通われてる生徒さんの声でよく聞くのが「声が楽に大きな声で響いて出るとめっちゃ気持ちいいです!!」という言葉です。

普段あまり大きな声を出していないなという方や、年を取ってからなんとなく声が出しにくくなった気がするという方は、口周りの機能が衰える前に、ご自分の健康な老後に備えて新たな趣味・楽しみとしてボイストレーニングを始めてみてはいかがでしょうか?

 

ボイスラボでは、65歳以上の方には、通常より安い料金設定でレッスンを行っております(料金のページ)。

レッスンに通いやすいことで、楽しく健康な人が少しでも増えたらと願っています。

まずは体験レッスンでボイストレーニングってどんなものか感じてみませんか?

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