カリント工場の煙突の上に

今日、レッスンに来てくれた生徒さんが開口一番、

「動画(ORION)、楽しみにしています!」

と言ってくれました。
 

その方は最近レッスンに来られてなかったのですが(少し遠方の方だったと思います)、その間、歌に限らず、いろいろとモチベーションが下がっていたそうです。

 
・・・・そういうこと、ありますね。

私もそんなことだらけで、自分が嫌になったりします・・・・^^;

 

その方は、これまで歌を聞くときに、単に発声(ミックスボイスなど)や歌唱技術(ビブラートなど)にばかり耳が行ってたのが、僕のレッスンを受けるようになってから、気持ちと声の結びつきを聞けるようになって来たとおっしゃいました。
 

・・・・嬉しいです。
 

そうすると、これまですごいなと思ってた玉置浩二さんの歌が、自分が思ってたより、ずっとすごいんじゃないかってことに気づき始めて、逆に他の歌い手さんをあまり聞けなくなってきたそうです。
 

・・・・よく分かります。
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そんな中、YouTubeで玉置さんの「カリント工場の煙突の上に」を聞いた後、YouTubeのホーム画面に戻ってきたら、僕の「カリント~」の動画が上がっていたみたいなんです。
  

「うわぁっ!これは見なくちゃ!」と思ってすぐ動画を見て下さったみたいで、

 

「先生の動画で元気をもらったので、これは是非レッスンに行かなきゃと思って来ました!!」

 

と言って下さいました。

 
・・・・すごい嬉しかったです。

  

自分の歌に響いてくれる人がいるということが、とても嬉しいし、とても救われました。

 

 

「僕が歌を歌って、一体それが何になるんだ」・・・・というのは、ここ10年くらいはずっと心のどこかにある感覚なんです。
 
 

きっとそんな思いを持ったことのある人は、たくさんいらっしゃると思います。
 
 

私はこの10年間(いやもっとかもです)、それと戦って、積極的に(と言っても2~3ヶ月に一回くらいのペースですが^^;・・・)ライブをしてみたり、

 
心の声に打ちのめされて、ずっと引きこもったり・・・・、を繰り返してきました。

 

昨年末から動画をアップするようになっても、やはり同じように心の声に打ち負かされそうになる自分もいました。

 
今も時々そうなります。

 

それでも、とりあえず一年は続けてみると思って、がんばっています。

 

そうすると、最近ちょっとだけですが、楽しんで歌える「自分」が見え始めてきました。

  
何でも一つのことを続けてゆくことで、深まっていったり、余計なものがそぎ落ちていったりするのかなと思います。

 
歌や声をこの20年以上ずっと追い求めてきたつもりの自分ですが、「自分の歌」ではなく、「理想的な歌」を求めることに年月を注いできたんだなと思いました。

 
今は、自分の歌を発信してゆくことで何かが見えるんじゃないかと期待しています。

 
そんなさなかの生徒さんからの『動画楽しみにしています』はとても嬉しかったです。

 
私にしか歌えない歌は、技術でナンバーワンなのではなく、自分であることに100%の信頼をしていることでにじみ出てくるものなのかなと思います。

 

そんな歌を歌って生きてゆきたいと思います。

 
そしてそんな私の歌を聴いて、「自分であること」を手放しに祝福できる人が一人でも増えて少しでも平和な世の中になればなと願っています。

 

 

 

カリント工場の煙突の上に / 玉置浩二(ピアノ弾き語り)【ボイストレーナーが本気で歌ってみた】covered by ORION (フル歌詞)