Voice Lab.では、ボイトレのメニューとは別に歌唱の練習として一番始めにやるのが、この『一つ一つ出す』というレッスンです。
言葉で説明しても少し分かりにくいと思います。
(実際に何度もどう書こうか迷いまくりました^^;)
簡単に一言で言うなら、「メロディーを一音一音分けて歌ってみる」という練習法なのですが、これがなかなか奥深く、意味のある練習法だなと自分では思っています。
自分の記憶では、誰かに教わったわけではなく、生徒さんとのレッスンを繰り返してゆく中で、自分なりに見つけた方法だと思います。
もし似たようなレッスンをされている方(ないしはそういう方をご存知の方)がいらっしゃいましたら、ご連絡を頂きたいです。
ぜひ声のこと、歌のこと、色々とお話してみたいです。
さて、では今回は、実際のレッスンをシュミレーションして書いてみようと思います。
説明のために若干言葉に頼りすぎるところがありますが、実際のレッスンでは、もっと声を感じることにフォーカスしています。
声を感じる?
ん?なんのこと言ってんの?
分かるような、分からないような……。
というわけで、言葉による説明ではなく、架空の生徒「歌好きのAさん」にご登場頂き、レッスンさせて頂きます。
「歌好きのAさん」とは、架空の生徒さんでありながら、あなたでもあり、私でもあります。
さあ、ボイスラボでは、こんな感じで歌のレッスンしていますよ!
では早速、私と一緒に、ボイスラボのブログレッスンツアーへと参りましょう!!
【△月○日 とあるレッスンにて】
Aさん、体験レッスンの時って何を歌ってくれましたっけ?
えーっと、確か秦さんの『ひまわりの約束』だったと思います。
じゃあ、今日はちらっと曲をどう歌うかの練習をやってみましょう!
歌のレッスンをやる時に、ボイスラボでは必ず最初にやってもらうのがあるんだけど、今日はそのメニュー、『一つ一つ出す』というのをやってみましょう!
『一つ一つ出す』っていうのは、そのままの意味で、ただ声を一つ一つ出すだけなんです。
実際に聞いてもらうのが一番早いと思うので、ちょっと見本をやってみますね。
・・・って具合に、メロディーを一音ずつを分けて自分が『かっこいい!』って思う声でたっぷりと伸ばして出す感じです。
わおっ!なんかめちゃムズそーじゃないっすか。自分の『かっこいい!』っすか・・・。
まぁ、やることは分かりましたね?……まだなんとなくって感じかもだけど。
焦らないで、一音一音たっぷりと出来るだけナルシスティックにカッコイイと思う声を出してみてください。
では最初の2小節だけ、『どうして君が泣くの』まででいいので、自分のタイミングで行ってみてください。
なかなか難しいでしょ?途中から音が分からなくなりましたよね?
そうなんすよ。「今どこっ?」ってなりました………(^^ゞ
そうなんです。これって、Aさんだけでなくて、大半の人(7割くらいの人―ボイスラボ調べ)が途中でメロディーを見失ったり、音を外したりするんですよ。
へえ〜っ!不思議ですね!!っていうか、僕だけじゃなくて少しホッとしました。
そうなんですよ。別に音程くらい取れるだろって思うんですけど、実際にやってみると「今何の音出してるんだろ?」ってよく分からなくなってしまう人が多いんですよね。
それは、カラオケなどでは歌えていても、実はメロディーをちゃんと理解してはいないってことなんです。
普通に歌ったら音を外さずに歌えるのに、それを一つずつにすると歌えないっていうのは、実は何となくしかメロディーが分かってないということなんです。
例えば、これがピアノやギターなどの楽器だったら、メロディーが演奏できる人なら、一音ずつ伸ばして出しても、音を迷うことはないと思います。
なぜならどの音を弾くのかが分からないと演奏ができないからです。
でも歌の場合、メロディーを正確に一つ一つ認識してなくても、なんとなく歌えてしまうんですよ。
だから、原曲に合わせてオリジナルの歌手と一緒に歌うと歌えるのに、カラオケで歌うと、「あれ?メロディー分からないかも…?」ということがおこるわけですね。
はいはい。それで恥ずかしい思いしたこと、何回もあります・・・。
カラオケではちゃんとメロディーを歌えている人でも、この『一つ一つ出す』をやると歌えなくなる人が多いです。
自分が歌えているつもりのその曲のメロディーを、まずはちゃんと一音一音認識してゆくところから始めようというのがこの『一つ一つ出す』なんです。
また迷ってもいけないので、次は先にピアノで一音ずつメロディーのガイドを出します。
その音を聞いてから頭に出来るだけカッコいい声をイメージして、たっぷりと声を出してゆきましょう!
ってな感じで、Vol.2に続きます。\(^o^)/