Lately

ボイスラボを始めて、11年半ほど。

本当にいろんな方がレッスンにいらっしゃいます。

年齢、性別、職業、国籍………、

私がここでボイトレのスタジオをしていなかったら

出会わなかった方たちも沢山いらっしゃるだろうなと思います。

そんな生徒さんの中の一人の方に、

「僕、Latelyなら、Jodeciのバージョンの方をよく聞きます」

と言われて、Jodeciのバージョンを初めて聞きました。

スティービー・ワンダーの「Lately」はナンバーワンくらい好きな曲だったので、自分の知らないことを言われてびっくりしました。

この生徒さんには、Ryan shawも教えてもらいました。

 

下に貼り付けている「We Got Love」を車を運転している時にラジオで耳にして、「うわっ、これ誰!?」となったのですが、

 

分からずじまいで、その2年後くらいにその生徒さんから、Ryan Shawを教えてもらって、「うわ、これ探してた人じゃん!」となったわけです^^

とても、R&BやSOULに詳しい人でした。

 

彼の結婚式にも呼ばれて、歌を歌いに行きました^^ 

 

さて、K-Ci&JoJoとしても知られるJodeciの二人のボーカルスタイルはまるで異なります。

JoJoのしなやかでクリアな声とは対象的に、K-Ciの声は叫ぶようなガラガラ声で、

音楽的な美しさと魂を揺さぶるような激しいソウルの両方を表現出来る素晴らしいグループです。

まだフースラーメソードの黒本が世に出る前で、

当時はその生徒さんに、

「発声的にはJoJoの方が理想的なんだけど、

実際にポリープ作ったりしてるのは、K-Ciじゃなくて、JoJoの方なんだよね。

こういう『どうやって声出してるの?』って人の方がなぜか、のど傷めにくくて

めっちゃラウドな声を出せたりするんだよね、ほんとなぜか……。」

と話していました。

 

 

今では、それが「ガム」というシャウトやデスボイスなどで使ったりする技法なんだ

(もちろんK-Ci本人はそんな気もなく、普通に歌ってるだけだと思います)

と分かりますが、当時はそんなことをきちんと説明してくれる本や人とちゃんと出会っていなかったのです。

サリフケイタの声を聞いて衝撃を受けた時もそうでした。

 

自分が認識している以上の声や歌と出会うと、

「なんじゃ、こりゃ!」

となりますが、

自分の想像を超えたものとの出会いは

自分に新たな世界を拓いてくれます。

 

私のレッスンや歌の中では、

こうしたガムなどの発声はまだまだ私自身がちゃんと捉え切れていなくてあまり積極的には触れていませんが、

声の可能性とは、自分の想像を遥かに超えたものなんだと思います。

 

また話は「Lately」に戻って(^^ゞ、

この曲はずっと歌いたいと思っていた曲です。

音楽学校の学生の頃、この曲が歌いたいのに、

最後の転調のところが高くて二の足を踏んでいて、

スティービー・ワンダーの曲でも、

overjoyedとか他の曲をレッスンで課題にしていました。

「overjoyed」も十分に高いですが、

「Lately」は、自分にとって大切な歌なので

まだ自分の中で上手くこなせないままレッスンでやりたくなかったんです。

他の生徒さんが亀渕先生のレッスンの時に、

この「Lately」を課題に持っていったらしく、

「あら、この曲、久保田(利伸)くんが最初に持ってきた曲だわ。あなたも一緒ね。」

と言われたそうです。

それを聞いて、

 

「ボクもその曲一番好きなのに!」

 

と嫉妬したのを今でも覚えています。

 

と、取り留めもないことを書きましたが、

最後に私の歌った「Lately」も聞いてもらえたらとても嬉しいです。

 

ちなみにこの曲のピアノは、Jodeciバージョンのものです。歌はORIONですけど^^

 

前の記事

メロディー

次の記事

続けること